今回はダイソーで話題の【マルセイユ石鹸】をご紹介します。
「マルセイユ石鹸はなぜ人気があるのか」「ダイソーのマルセイユ石鹸は本物なのか」などの疑問をはじめ、成分や口コミ、実際に使用した使用感などをご紹介します!
マルセイユ石けんとは?なぜ人気があるの?
古くから世界中で認められる効果と安全性
古くはローマ帝国まで歴史が遡る「サボン・ド・マルセイユ」。紀元前約400年、オリーブの栽培が盛んなマルセイユ地方で作られ始めた石けんは、その効果と安全性から、世界中の人々に愛され続けています。
72%以上の植物オイルとマルセイユの水と塩のみを用い、無添加無着色であることなど、フランス政府が定める高い審査基準に合格していることこそ、そのクオリティの証明でもあります。
マルセイユ石鹸は、フランス王室が認める品質の高さにより”王家の石鹸”とも呼ばれ、古くから上流階級の貴族が使用していたと言われています。
現在は日本をはじめ世界中で人気が高く、愛用者も多い有名な石けんです。
厳しい基準をクリアした高い品質
- 全成分の72%以上が植物性油であること。
- 動物油などの植物油以外の油脂を使用していないこと。
- 合成成分を一切使用していないこと。
- 伝統的な「釜炊きケン化法」で製造していること。
- フランスのマルセイユで製造していること。
マルセイユ石けんは、72%以上の植物油脂で作らなくてはならないという厳しい製造基準があります。
これらの基準をクリアし、認められたもののみだけがマルセイユ石鹸(サボン・ド・マルセイユ)と名乗るのことができるのです!
ダイソーのマルセイユ石けんは本物?
マルセイユ石けんは厳しい製造基準が設けられており、フランス政府による製造の認証を受けているのは4社のみとなっています。
□ ル・セライユ社
□ ル・フェール・ア・シュヴェル社
□ マリウス・ファーブル社
□ サボネリー・デュ・ミディ社
ダイソーの石けんはというと…パッケージには下記のように記載されています。
そうなんです。
ダイソーのマルセイユ石鹸は、本場フランスの「サボネリー・デュ・ミディ社」が製造しているフランスで認められた正規品のマルセイユ石鹸なのです!
100円だからといって別の成分を使っているわけではなく、従来のマルセイユ石けんと同じ成分を使用し、日本でも数社しか使用されていない伝統的な「釜焚きケン化法」で製造されています。
日本で釜焚きケン化法で石けんを製造しているメーカーは、牛乳石鹸やミヨシ石鹸、シャボン玉石けんなどが有名です。
日本一人気の石けんと言われている牛乳石鹸の赤箱や青箱もマルセイユ石鹸と同じ釜焚きケン化法で製造されているんですよ。
釜炊きケン化法については後ほど説明します。
本物のマルセイユ石鹸は「オリーブ」のみ!
ダイソーで販売されているマルセイユ石鹸は8種類あります。
発売当初は【オリーブ・ローズ・ハニー・ジャスミン】の4種類でした。
発売開始後、売り切れ続出の人気商品となり、その後新しく【ハニーサックル・スウィートアーモンド・グレープフルーツ・ラベンダー】4種類が仲間入りしました!
8種類もあるため、何を使おうか迷いますよね…。
こんなにワクワクするような話の後で、水を差すような話をしますが、販売元さんの話によると
実は、この8種類の中でマルセイユ石鹸=サボン・ド・マルセイユが名乗れるのは【オリーブ】だけなのです。
厳密に言えば、他の7種はマルセイユ石鹸とは言えません…。
その理由は上記でも説明しましたが、マルセイユ石鹸には成分などに”厳しい基準”が設けられています。
オリーブ以外の7種類の石けんには、香料と着色料が含まれているため、「マルセイユ石鹸」を名乗ることはできず、”フレグランスソープ”となるそうです。
ダイソーのオリーブ石鹸の裏側を見てみると、オリーブ石鹸の販売名は「サボンドマルセイユD」と書かれています。
これは厳しい製造基準をクリアしたオリーブ石鹸だけが明記できる販売名で、他の7種は「マルセイユソープ」とだけしか明記できないそうです。(ラベンダーもサボンドマルセイユD表記ですが詳細不明)
成分表でチェック!
マルセイユ石鹸といえばオリーブオイルのイメージが強いですが、現代のマルセイユ石鹸の成分の基準は…
・全成分の72%以上が植物性油
・動物性油脂は使用しない=100%植物油脂
基本的には動物性油脂は使用せず、100%植物性油脂を使用していればOKなため、「オリーブオイルを主原料としないマルセイユ石鹸もある」ということです。
ダイソーのマルセイユ石鹸の全種の成分を見てみると、実は、
全8種の中でオリーブ油を使っているのは「オリーブ」だけなのです!!
他の7種はパームオイルを主原料とした「パーム石鹸」です。パーム油はアブラヤシの果実から得られる植物油で、ほとんどのメーカーの石けんの原料に使われています。
このような理由から、ダイソーのマルセイユ石鹸で本物のマルセイユ石鹸と認められているのは「オリーブ」だけということになります。
ダイソーのマルセイユ石鹸はコスパ最強
ダイソーのマルセイユ石鹸は大人気商品で、一時はどこのダイソーに行っても品切れ状態でした。
なぜダイソーのマルセイユ石鹸がこんなにも人気で話題になっているのかというと、それは価格が110円というコスパの良さです。
マルセイユ石鹸の値段を調べてみた
日本で人気のマルセイユ石鹸の値段を調べてみました。
製造メーカー | マリウスファーブル社 |
容量 | 200g |
価格(1個) | 1,110円 |
メートル・サボン・ド・マルセイユ サボン・ド・マルセイユ オリーブ 100g
製造メーカー | ? |
容量 | 100g |
価格(1個) | 416円 |
定番サイズの大きさの100gでも400~500円はします。
ダイソーの100gで110円は破格のお値段ということがわかりますね。
ダイソーでマルセイユ石けんが100円で販売できるのは、ダイソー側の大量仕入れによって大量生産ができ、コストを削減することができるからなんだそうです。
企業努力の賜物ですね。
今回は「オリーブ」をご紹介します
今回はダイソーのマルセイユ石けんの中でも、「マルセイユ石鹸=サボン・ド・マルセイユが名乗れるのは【オリーブ】だけ」と言われている”オリーブ石鹸”をご紹介します。
メーカー | サボネリー・デュ・ミディ社 |
容量 | 100g |
価格(1個) | 110円 |
・エコロジカル、ECOCENT GREENLIFE認定
・100%天然由来成分
・生分解性が高く、排水として流されたあとも環境に配慮
・低刺激でお肌にやさしい
本物のサボン・ド・マルセイユを製造し続ける、サボネリー・デュ・ミディ社が製造。植物オイルを72%以上配合するなど、厳しい基準を満たした保湿にすぐれた無添加石鹸。
製法:釜しよう焚き(ケン化)製法
香り:無香料
使用感:しっとり
表には「Olive(オリーブ)」の文字。裏面には「SAVON DE MARSEILLE(サボンドマルセイユ)」と刻まれています。
パッケージには「MADE IN FRANCE」の文字が。もちろんフランス製です。
エコロジカル、ECOCENT GREENLIFE認定とは?
エコロジカル、ECOCENT GREENLIFE認定とはどういったものなのでしょうか?
ーCOSMOS NATURAL according to COSMOS standardー
これは「コスモス認証(COSMOS認証)」と言うもので、オーガニックコスメの品質を認証する国際的な制度のことです。
“COSMOS”はーCosmetic Organic and Natural Standardーを略した言葉です。
コスモス認証には2種類あります。
・コスモスオーガニック認証
・コスモスナチュラル認証
ダイソーのマルセイユ石鹸はコスモスナチュラル認証にあたります。
- 使用されているすべての原料が自然由来の原料であること
- オーガニック原料の最小必要含有量はない
- ヨーロッパの基準で厳格に定めている原料以外の成分は使用できない。植物原料以外の成分の使用は、内容量の5%以下であること
- 製品に使われるすべての成分、原料は環境に悪影響を与えない生分解性のものであること
ダイソーのマルセイユ石鹸は、オーガニック認証を受け、その品質を保証されている製品なのです。
他のマルセイユ石鹸との成分の違い
人気のある他メーカーのマルセイユ石鹸との成分の違いはあるのでしょうか。
ダイソー | 他メーカー |
---|---|
・オリーブ脂肪酸Na ・ヤシ脂肪酸Na ・水 ・塩化Na ・水酸化Na ・安息香酸Na |
・オリーブ脂肪酸Na ・ヤシ脂肪酸Na ・水 ・塩化Na ・水酸化Na |
「オリーブ脂肪酸Na、ヤシ脂肪酸Na、水、塩化Na、水酸化Na」までは石けん素地(固形石けん)という成分になります。日本の薬機法では「石けん素地」とまとめて記載するだけでもいいのですが、海外製のためか全成分記載されています。
ダイソーの石けんも従来のマルセイユ石鹸とほぼ同じ成分ですが、「安息香酸Na」という成分だけ配合されているようです。
安息香酸Na=防腐剤
安息香酸Naは防腐剤で、製品の腐敗を防ぐ目的で配合されます。配合量は1%未満と少ないため安全な成分ではありますが、原料以外の添加物だと思われますので、成分にこだわる方は注意してください。
マルセイユ石鹸「オリーブ」は何からできている?
石けんは天然の油脂を原料に作られます。
ダイソーのマルセイユ石鹸「オリーブ」の原料は動物性油脂は使用せず、100%植物性油脂、オリーブオイルが主成分のオリーブ石けんです。
・オリーブ脂肪酸Na(オリーブ油)
・ヤシ脂肪酸Na(ヤシ油)
石鹸の原料はオリーブ油とヤシ油を使用しています。
オリーブ油 |
ヤシ油 |
---|
オリーブオイルの主成分はオレイン酸。オレイン酸は人の皮脂にも含まれ、肌に近い成分と言えます。
そのため、皮脂を残しつつ汚れを落とすのに加え、肌への馴染みがよく、肌を柔らかくする働きや「スクワラン」や「グリセリン」などの保湿成分も豊富に含まれるため、高い保湿効果に期待がされます。
ちなみに…オリーブ以外の種類はパーム油で作られています
成分表示を見てみると、オリーブと他の種類の石けんとで原料の成分が違うことがわかります。
オリーブ以外の石けんは「パーム油」という植物性油脂が使われています。
パーム油やパーム核油と呼ばれるものは「アブラヤシ」という植物から採れる植物油です。
オリーブはしっとりなめらかな洗い上がり、パームはオリーブに比べ洗浄力があり、さっぱりとした洗い上がりが特長です。
オリーブはにおいが強めですが、パーム原料の石けんの方が原料臭は少ないです。
伝統的な「釜焚きケン化製法」で製造
マルセイユ石鹸は「釜焚きケン化製法)」で作られています。ダイソーのマルセイユ石鹸も同様です。
石けんの製法には「中和法」と「釜焚き製法」の2種類があります。
中和法は全工程機械で作られている製法です。短時間で大量に石けんが作れますが、原料である天然油脂のうるおい成分まで取り除いてしまうため、ツッパリ感が発生しやすく、保湿成分を後から添加することが多いです。
「釜焚き製法」は、古くから使われている手作り石けんの製法で、大きな釜を使い、現在に至っても、機械化できない工程を石けん職人さんが手作りで作っています。
そのため石けんができるまでには約1週間もかかりますが、原料である天然油脂のうるおい成分が程よく残ることで、ツッパリ感のない、肌あたりの良いやさしい使い心地になるのです。
ダイソーのマルセイユ石鹸「オリーブ」の使用感
ダイソーのマルセイユ石鹸オリーブの口コミ
- 粘土臭が結構強烈なので苦手な人は苦手かもしれません。使い心地はとっても良く、洗顔料や他の固形石鹸よりしっとりで乾燥しません!
- 泡立ちは良く、洗い上がりもつるつるで汚れスッキリ落としてくれますが、ねんどのような匂いがします。
- 香りは独特で苦手な人も多いらしいですが、私はクセになってます。洗い上がりスッキリで、しっとり感はないですが、つっぱった感じもしません。
- 個人的には過去に使ったオリーブソープとそう変わりないです。逆にこれが100円と思うと普通の小売店では勝てない。すごいなダイソー。
【使用レビュー】実際にマルセイユ石鹸「オリーブ」を使ってみた
マルセイユ石鹸を実際に使用してみました。
この記事を書くまで、マルセイユ石鹸に関してほとんど知識がなかったのですが、パッケージを開けてみたら…
「とにかく、くっっさあああーーーい!!(笑)」
…粘土です。(笑)
オリーブ油で出来ており、香料も何も入っていないので、仕方ないですが粘土です。
開けたてはかなりにおうので、使っていくうちに薄れますが、泡立てる際はどうしても粘土臭はします。
苦手な人は苦手だと思うので、好き嫌いが分かれるかなーとは思いますが、これも本物のサボンドマルセイユである証です。(笑)
においが苦手な人はオリーブ以外の種類がおすすめです。オリーブが一番原料臭のにおいがするからです。
本当にとにかく笑っちゃうくらいくさいのよ。
使い心地はというと、泡に関しては濃密というよりは、空気を多く含む泡で、弾力とハリがあって、イメージ的にはわたあめみたいな泡です(←わからない笑)
でも無印良品の泡立てネット使うとめちゃくちゃ濃密な泡になります。(個人の感想です)
個人的には無印の泡立てネットは最強だと思っているので、身体を洗う際も泡立てに使えるなーと思っています。
洗い上がりはつるつるしますが、つっぱることもなくしっとりします。
本場フランス製のマルセイユ石鹸が「110円」で買えるのでめちゃくちゃお買い得なのは間違いないです。問題なのはにおいだけかな…(笑)
しばらく使っていますが、肌荒れすることもなくニキビも増えないので、リピートもありかなと考えています。
マルセイユ石けんを試してみたい方は、ダイソーさんで購入してみて下さい。
ダイソーのマルセイユ石鹸まとめ
- 本物のサボン・ド・マルセイユを製造し続ける、サボネリー・デュ・ミディ社が製造
- 「全成分の72%以上が植物油」など厳しい製造基準をクリアした高い品質で人気
- オリーブオイルが原料なのは「オリーブ」だけ。他の7種類はパームオイルが原料。
- 110円で本場のマルセイユ石鹸が試せてコスパ◎
- 原料臭が結構くさい。苦手ならオリーブ以外の種類がおすすめ
今回はダイソーのマルセイユ石鹸についてご紹介しました。
石けん選びの参考にしてみてください。
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