合成洗剤はどんな洗剤のこと?肌に悪いって本当?

合成洗剤とはどんな石鹸か
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合成洗剤について

洗剤とは何か

合成洗剤は合成界面活性剤

洗剤の主成分は「洗浄成分」でできています。原料は石油やアルコール、動物性や植物性の天然油脂などです。汚れを落とすのを助けたり使いやすくする漂白剤などの補助剤の成分も含まれます。

その他の成分にはpH調整剤、防腐剤、香料、着色料いろいろな成分を加えられて洗剤が出来ます。

洗浄成分は、「界面活性剤」と呼ばれる汚れを落とす役割をする成分のことを差します。

界面活性剤

人間の皮脂は「あぶら」です。顔を洗うとき、水だけでは皮脂はなかなか落ちにくいですよね。洗顔料を使えばさっぱりつるつるになるのは界面活性剤の作用によるものです。

台所用洗剤はまさにそうですね。油汚れは水だけでは落ちません。落ちたところでずっとぬるぬるしていますよね…洗剤を使えばつるつるのお皿になります。

石鹸を含め洗剤の洗浄作用のあるものはすべて「界面活性剤」であると言えます。

合成界面活性剤

界面活性剤は”天然”界面活性剤と”合成”界面活性剤に分類されます。天然界面活性剤は天然のものに含まれるもののみを差しますので、人工的に作られたもの、洗剤に関しては石鹸を含むすべてのものが「合成界面活性剤」であると言えます。

合成洗剤の分類

洗剤の種類は大きく2つに分けられています。

・石鹸
・合成洗剤

石鹸

洗浄成分が「純石けん分」のみ。

合成洗剤

「純石けん分」以外の洗浄成分を含むもの。

純石けん分とは

純石鹸率とも呼ばれますが、石鹸から水分を差し引いた重量に対する石鹸の割合のことです。名前の通り、添加物などが含まれていない純粋な石けんの成分のことを言います。

もっと詳しく言うとこのように分けられます。

★洗浄成分率による洗剤の分類 ・純せっけん分のみ→石鹸
・純石けん分30%以上→複合石鹸
・純石けん分30%未満→合成洗剤
界面活性剤の内訳

【参考】純石けん分以外の洗浄成分について

合成洗剤の危険性

よく合成洗剤や合成界面活性剤は肌に悪いと言われますが、正確には石鹸を含む人間の手で作られた洗浄効果のある洗剤のすべての物は「合成界面活性剤」に分類されます。

合成界面活性剤が肌に悪いのなら、この世の洗剤はすべて肌に悪いということになってしまいます。

問題は「合成洗剤」です。

ちび
ちび

合成界面活性剤って合成洗剤のことでしょ?

もぐ
もぐ

2つは全く違う意味を持つ言葉だよ!

合成界面活性剤と合成洗剤は名前が似ているので、2つは同じもの。合成界面活性剤を短く言い換えた言葉が合成洗剤じゃないかと間違えて認識している方も多いのではないかと思います。

・合成界面活性剤は「界面活性剤」の分類。
・合成洗剤は「洗剤」の分類です。

2つが差し示す言葉は全く別のものです。

では「合成洗剤」は肌に悪いのでしょうか?

合成洗剤は主な洗浄成分に「純石けん分」以外のものが含まれている洗剤の事です。

ちび
ちび

何が肌に悪いと言われているの?

これは合成洗剤が普及した背景に関連してきます。

よくある間違いまとめ

・合成洗剤と合成界面活性剤は同じではない。
・洗剤はすべて合成界面活性剤なので、「石鹸は合成界面活性剤じゃないから肌に良い」は間違い。

合成洗剤が普及した理由

洗面台に置いてある洗濯機

合成洗剤は第一次世界大戦中のドイツで開発されたと言われています。戦争中、兵士の制服を洗う需要が拡大する一方で、油脂不足による石鹸の調達が難しくなり、石鹸の代用品として油脂以外の石油から作る「合成洗剤」が開発されたのです。

日本では高度成長期による洗濯機の普及により、石鹸よりも水溶性に優れ、石鹸カスも出ない合成洗剤が主として使われるようになりました。

しかし当時の日本では下水道普及率が低く、海や川へ垂れ流しになってしまっていたため、洗濯洗剤による水質汚染が社会問題化しました。

こういった背景もあり、現在では石油系原料から植物性原料のものも増え、環境に優しい生分解性にも優れたものへと進化しています。

合成洗剤が体に悪いとは言えない。

口をふさぐ女性

合成洗剤に含まれる「石油原料」が体に悪いという認識が広まり、環境汚染のこともあり、合成洗剤は良くないと言われるようになりました。

現在は環境への配慮も、肌への優しさもどんどん良いものへと開発されていっています

合成洗剤は用途や品質管理のために多くの添加剤(pH調整剤、防腐剤、香料、着色料など)が加えられています。安全性や品質を守ると同時に、色々な成分が配合されることにより、人によっては肌に合わなかったりする場合もあるということです。

石鹸は洗浄成分は純石けん分のみのシンプルな処方なのでそのリスクは少ないと言えますが、沢山の添加剤が配合されている石鹸も多くあります。

そのため、合成洗剤だから「危険」石鹸だから「安全」とは一概には言えないのです。

だから無添加が選ばれる

風に揺れる葉っぱ

最近は「無添加」と記載された商品が多く出回っています。

無添加とはいえ、「完全無添加」と呼べる商品を作ることは用途や使いやすさを考えるとなかなか難しいことが現状です。

ただし、一部無添加の商品だとしても無添加と記載されていない商品と比べると多少のリスクは軽減されると個人的には思います。その成分が肌に良い成分であるのかは、自分で成分表を見て確認しなければならないのです。

参考までに

無添加にこだわるなら「シャボン玉石けん」のメーカーがオススメです。

石鹸をはじめ、洗濯、台所用洗剤やシャンプー、歯磨き粉など無添加にこだわった製品、環境にもやさしい製品を販売しています。

★合成洗剤まとめ ・合成界面活性剤と合成洗剤は別物。 ・石鹸は合成界面活性剤じゃないから肌に良いは間違い。 ・合成洗剤も石鹸も成分を確認しなければ危険性は同じ。 ・無添加は多少のリスクが軽減される。

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