界面活性剤の持つ表面張力とは?実はあの虫も使ってる!

石鹸の表面張力について

石鹸は界面活性剤です。

界面活性剤とは「水と油」のように混ざらないもの混ぜてくれる働きがあるものの総称です。

界面活性剤についてはこちら

石鹸の主な作用に表面張力を弱める働きがあります。

表面張力とは何なのか?

水道の蛇口から落ちる水滴、テーブルなど平面落ちた水、葉っぱについた水滴など、そこにある水は丸い粒のようになります。なぜ丸くなるのか?それは液体の持つ表面張力が原因なのです。

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表面張力とは

液体はすべてその表面積をできるだけ小さくしようとする傾向を持ちます。

水の中の水分子は
表面をできるだけ小さくしようとする力を表面張力と言います。

水は水分子という目には見えない小さな粒が集まってできています。


この分子同士はお互い引っ張り合いをしており、この分子同士に働く力を「分子間力」と言います。

水の分子で引っ張り合いができるのは「横につながった分子」だけです。つまり、水平方向にしか力は働きません。

コップに水を入れるとその水は全方向に水分子がいる状態です。(水は細かい水分子が集まってできているため。)

コップの水を水分子として考えてみると、中の方にある水分子は分子間力により全方向から引っ張られているということがわかります。

同じように水の表面を水分子として見てみましょう。表面上には上に引っ張る力がありませんよね?

水の表面では上に引っ張ろうとする力がないため、行き場のないその力は下や横に向かおうとします。そのため引く力が強くなるのです。

この表面積を小さくしよう、小さくまとまろうとする力を表面張力と言います。

表面張力は分子間の引力によって、表面の分子が内部から引かれることにより起こります。

液体の中でも水の表面張力は大きいため、コップのふちから盛り上がっても、なかなかこぼれないという現象が起きるのです。

アメンボも表面張力を使っている!?

「アメンボはなぜ水の上を滑れるのか?」

そんなことを考えたことはありませんか?水の上にいることができ、なおかつ滑ることができるなんてなかなか凄いですよね。

アメンボが浮く理由には表面張力が関係しています。

理由①「体重の軽さ」

アメンボの体はめちゃくちゃ軽い!!
一部の昆虫も水に浮くことはできますが、体全体の表面張力を使って浮いています。しかしアメンボは足だけの表面張力で浮いているので驚きです。

理由②「油の出る足の毛が水をはじく」

アメンボの足には沢山の細かい毛が生えており、そこから油が出ています。

油は水をはじきます。

アメンボは足から油を出すことによって、撥水性を高め、水をはじいています。この油のおかげで、直接水には触れていません。

アメンボが水面に乗ると水面は少しへこみますが、へこんだ部分を水分子が表面張力によって、平面へと元に押し戻そうとします。この、元に戻そうという水の表面張力の力でアメンボは浮いていられるのです。

理由③「アメンボの爪が水かき代わり」

アメンボの脚先には爪のようなものがあり、この爪が水面に刺さり、滑らないようになっています。爪が刺さるのは足にある沢山の細かい毛のおかげです。
それにより、表面張力を得ながら水を漕いで移動することができるのです。

表面張力を楽しむ!「表面張力ゲーム」

水の表面張力を利用したゲームで「表面張力ゲーム」というのがあります。テレビで嵐がこのゲームをやっていたようで人気のゲームです。

「表面張力ゲーム」基本的な遊び方

①グラスに水をギリギリより少し少なめに入れます。
②500円玉硬貨を順番に入れていき、水を溢れさせてしまった人が負けとなるゲームです。

※ただし一度に入れるコインは1~3枚までとなります。
※ビー玉やおはじきでもできます。

表面張力の限界に挑戦するゲームなので、表面張力を直に感じることができます。とてもスリリングなのでみんなで楽しめますよ!気になる方は一度試してみては?

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